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潮風の香る教室


日々の記録から始めたブログも、2007年からもはや何年? 14年か! 現在はFBとTwitterがメインなのでブログに書かなくなったなぁ…。
by t-fuji5289
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〈フレーム先行〉か、〈コンテンツ先行〉か~効果的な「学び方」を考えるために~

1 ベテランになってから違う校種に異動された先生のお話

千葉大学で開催された授業づくりネットワークの春集会に参加してきた。
その中でもっとも考えさせられたお話。

とあるベテランの先生が、中学校から小学校へ異動になった。

先生は、中学校では教務主任や研究主任が長く、担任の期間は短かったそうだ。...

それが急転直下、小学校で担任になった。

うまくいかない、子どもが落ち着かない、と当時をふり返る。

「ベテランだから、できて当然、という目で周りは見ますしね、クラスが落ち着いていないのに、職員室で何か発言しても説得力ないんですよ。」

とにこやかにおっしゃる。

それでどうしたか。

若い先生が通うようなセミナーにいったり、ネタを集めたりして、学んだそうだ。その結果、「12月くらいからおもしろいように落ち着きましたよ。」と表情をやわらげていた。

僕は、この話をとても興味深く拝聴した。なんたって、年度初めのこの時期に、2週間以上も前のことをわざわざ書こうというのだから、この興味はホンモノだと思う。

2 このお話から学んだこと

さて、この話を僕はどう聞いたか。

間違っても、「いくつになっても学ぶべき」とか、「ネタをたくさん持っているとつよい」ということではない。決してない。

冒頭で書いたように、このベテランの先生は「教務・研究」が長い、ということがポイントである。つまり、学校が動いていくときの〈フレーム〉を熟知していると言えよう。
 学校の仕事の全体像が視野に入り……というか、すでに身体化しているレベルで教師としての仕事を俯瞰的に見る視座をすでに獲得されている。

その先生が、小学校に異動して苦労された。「けれど」、ネタを集めて子どもに向きあっているうちにクラスが落ち着いた。

喩えて言うならば、プログラムは元から正常に作動していたのだが、ボトルネックが対児童との「インターフェース」にあったわけだ。または「ポータル」にあったということがいえようか。

先生は、枠組みがしっかりあったので、子供用に最適化されたネタがあれば、それを駆動させるのは簡単だったのだ。中国語版Yahoo!から、きっずやふーに換装する程度で、クラスは回り始めた、ということだと思う。まぁ、「程度」なんていうのはとても失礼なのだが、ようするに〈フレーム〉のしっかりしている先生はやはり、安定している、ということがいいたかった。

3 「学び方」を考える

そろそろ結論。

一昨年あたりから山田洋一さんとコラボしているステージアップゼミ。教師の学び方として、「アジャスト」「チューニング」「カスタマイズ」ということを言っている。セミナーで学んだことを、そのまま自分の教室に持ち込んでも成功しませんよ、ということだ。だけど、セミナーには一種の麻酔効果があるから、「セミナーに酔う」参加者を一定数、出してしまう。目の前で繰り広げられているネタが、自教室のバラ色の未来を約束してくれるような気がするからだ。これはつまり、かつての僕だ。愚かしい。

仮に前述の先生を〈フレーム先行型教師〉と呼ぶならば、逆にかつての僕のような〈コンテンツ先行型教師〉もいるだろう。

ある時期、ミニネタが大流行したが、若い先生の中には、後者にバランスしている先生も割と多くいるだろう。当然ながら。それが、ある程度の経験を積んでくると、ミニネタだけではものたりなくなったり、限界を感じたりするようになっていく。その頃は年齢的にも教務や研究を任されるようにもなっていく。そして、〈フレーム意識〉が育ってきたときに、若い頃から蓄積したコンテンツ(ミニネタ)がある教師は、それらを適切に配置し、効果的に使い、子どもを育て、学級を伸ばし、成果を出すことができるようになっていく。開花を迎えるわけだ。

それにかかる時間が大体十年ということなのだろう。

学ぶことそれ自体を目的化するのではなく、このような学びの構造を意識して学んだり、学びの場をつくったりすることが、きっと「よい」ことなのだろう。今の僕はそう考えている。



by t-fuji5289 | 2015-04-20 00:23 | 日々の雑感
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